社長コラム

【コラム】 「食堂かりか」 前田 洋一

令和6年2月号

食堂かりか

会社の近くの映画館には、毎日開館前に10人以上の行列ができる。どんな人が並んでいるのだろう。好きな映画があって並びたくても僕は仕事があって並べない。
行列を見ていて、食堂かりかを思った。沖縄本島の最南端、新原(みーばる)ビーチにその店はある。ウミガメが産卵するビーチ。朝陽も夕陽も美しいビーチ。昼間はグラスボートを楽しむ観光客で賑やかであるが日が沈むと静寂に包まれるビーチ。
こんなビーチで妹がネパール料理の店を営んでいる。昨年10周年を迎えたこのお店はたくさんの雑誌に紹介してもらい、おかげで観光客はわざわざこのお店を目指して島の最南端を訪れる。ありがたいことだ。
妹は今年、家を新築する。ハウスメーカーや工務店に頼らず自分たちで施工するという。沖縄らしいなと思いながら、自分には絶対出来ないことだと尊敬の念を抱く。カッコいいよな。
映画館に並んでいる人もカッコいいなと感じる。いつか彼らや妹のような生活が出来る日を夢見る。が、今の自分には遠い未来かもしれない。前田 洋一

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