社長コラム

【コラム】 「会陽 奉修 第五一四会」 前田 洋一

令和5年2月号

西大寺に3年ぶりに裸衆が帰ってきます。コロナ禍、宝木(しんぎ)争奪戦は見送りとなりましたが裸衆が境内を巡行する裸祭りの開催が決まりました。

縁あって、数年前から西大寺観音院の院内世話役をさせていただいています。今年は正使という重要な役割を拝命いたしました。宝木取りの日と会陽当日には不似合いかもしれませんが、裃付きの羽織袴の立派な装束となります。

会陽行事は1 月30 日の事始式から始まり、2 月1 日深夜の宝木取りを経て、5 日~18 日の毎日、修正会(しゅしょうえ)という法会(ほうえ)を行い、18 日の結願(けちがん)を迎えます。本来はここで宝木投下ですが、今年は争奪戦が出来ないので、祝い主に直接受け取っていただきます。翌日からは後祭りが行われ、宝木収めの祝式である諸禮(しょれい)、後会式など3 月5 日の大柴燈護摩まで各種の催しが行われます。

それらの行事における天候はすべて当年の正使の日ごろの行いで決まると言われています。事始めから結願までの20 日間、お寺は精進期間となり酒・肉・魚を食すことは禁じられています。私も少しはあやかって、成人して初めて長期の禁酒を行います。会陽期間中が良い天候に恵まれ、世界平和・国家安穏・万民豊楽・疫病退散など、皆様が良い春を迎えられることを祈り、厳かに大役を務めさせていただきます。お願いです。夜の街に誘わないでください。

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